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Radio Waves Music. (2020)

Description:

1920年、作曲家エリック・サティは「生活に溶け込んだ音楽」として、室内音楽「家具の音楽」を提唱した。

2020年、1920年からちょうど100年が経った。現代の生活に溶け込んでいるものとはなんだろうか?

「電波(=Radio Waves)」はその一つとして存在するのではなかろうか。

サティ以降発展したBGMやアンビエントミュージックは、AR技術によってどう発展していくのか。

 

AR技術は"室内"の概念を拡張する。かつての”室内”の概念で定義される”室内”を超えた、2020年においての”室内”で鳴り響く音楽を聴いて何を思うだろう。

Radio Waves Music AR 体験リンク→ LINK(※スマホで行う場合Stylyアプリ必須)

Motivation:
AR技術を用いて音楽体験をアップデートしたいと思った。VRではなく、ARを用いるということの意味を考え仮想世界ではなく、現実世界とのやり取りの中で音楽を体験させてみたいと思った。そこで思いついたことが、歩くことをキーにやり取り行うということである。スマホアプリでよくある画面へのタップを使用せず歩くことで音楽が切り替わるのは、あくまでも「自分の身体」と「現実空間」とのやりとりを感じてもらいたかったためである。タップを行ってしまうと、「自分の身体」と「仮想空間」とのやりとりになってしまうと感じたためそのようなアクションは行わないようにした。

それゆえに、音楽や波紋から生じるパーティクルは周りに存在するオーディオビジュアルは歩くことで変化するようになっている。また、外部のパーティクルや鑑賞者の耳に聞こえている音で作られているオーディオビジュアライザーは、今ここにある自分の「身体」をまた感じる可能性がある。身体により、創られたものによって、逆に身体性を確認できるようなものを制作したいと思った。

また、音源はアンビエントミュージックと呼ばれるものを使用している。これは、サティが「家具の音楽」を提唱したことで、発展したといわれている分野で、サティが提唱してからちょうど100年経った現代における、アンビエントミュージックの体験方法について考えるきっかけを与えている。それゆえに、タイトルの「Radio Waves Music」は、サティが作曲・提唱した「Furniture Music」に由来している。ARにより室内という概念の拡張だけでなく、アンビエントミュージックを代表とする、環境音楽などの干渉方法そのものを拡張している。

サティが制作した「家具の音楽」は「室内音楽」と呼ばれている。これは「室内で演奏される音楽」とされている。本作品では、四辺に存在するオーディオビジュアライザより外部へ行くと、音が聞こえなくなり、波形やパーティクルはも動かなくなる。これは、あくまで、疑似的な「室内」を表現している。言い換えると、拡張現実技術が拡張したものは、空間ではなく、「室内」の存在できる場所であるという意味を込めている。

Exhibition:

2020年11月:Social Innovation Week Shibuya 2020 @ 宮下公園

2021年1月:NEWVIEW EXHIBITION 2020 in Taipei @ 華山1914 (台湾)

Duration:

3 weeks

Gallery:

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